2009/9/30 水曜日 Posted in ブックレビュー | No Comments »
本屋で見かけて買ってみましたので、レビューを書かせていただきます。 → Amazon 携帯サイト構築バイブル [docomo/au/SoftBank/WILLCOM対応] [amazon.co.jp] 本書「携帯サイト構築バイブル」は、翔泳社から今月(2009年9月)に発売された携帯サイト開発のノウハウを紹介した技術書です。 著者はユーザビリティ調査などでおなじみの株式会社IMJモバイルさんです。 最初、本の中身を見るまでは、ケータイ本の中でも有数の良書「携帯端末用Web制作バイブル」の続編かと思い込んでいたのですが、本のタイトルも装丁も似ているのにも関わらず、全然違う中身でした。 携帯端末用Web制作バイブルでは、各キャリアのデータや仕様についてを淡々と解説している本でしたが、この本では架空の案件「会員制Flashコンテンツダウンロードサイト」をもとに、実際に現場に近い形で、開発を進めていく流れになっています。 目次はこちらのページに記載されています。(文字数が多いためここでは転載しません) → SEShop.com 携帯サイト構築バイブル ご覧の通り、かなり盛りだくさんな内容になっており、ページ構成も小さい文字がびっしりという感じで読み応えがあります。 Linux(Debian)のインストールから、ApacheやMySQLの説明まで触れられているのは、さすがにやりすぎではないかという気がしますが、架空の案件を受注したところから納品までの流れを追うという形をとっているために、このような形になっているのだと思います。 ケータイに関する内容に関しても、かなり細かく章立てされて、あらゆることが網羅されている感じです。 ところが内容をよく読んでみると、微妙に情報が足りないと感じるところもあります。 例えば空メール送信による会員登録の部分を読むと、DNSのA/MXレコードやSPFなどに関する説明はあるのですが、肝心の受信方法についてこれではよくわからないのではないでしょうか。 びっしりと細かい説明はあるのですが、具体的にこれらの情報を使いこなすのには、それなりの前提知識とスキルとが求められると思いました。 しかしながら、これらケータイに関する細かい知識が、一冊の本の形でここまで集約された書籍は貴重だと思います。 特にswfmillによるケータイFlashの合成など、他の書籍ではあまり見ることができないような内容も多いです。 一度に読みきるのは少しハードですので、空いた時間で少しずつ読み進めたり、気になる箇所を調べたりして、手元に置いておくという使い方がよいかもしれません。 ケータイ開発に関するあらゆる知識を身に着けたいと思っている方にはお奨めの一冊といえると思います。 関連: ブックレビュー:携帯Webコレクション モバイルデザインアーカイブの本。 ブックレビュー: Flash Liteで作る携帯コンテンツ実践教科書 ブックレビュー: PHP×携帯サイト 実践アプリケーション集 Read more..2009/9/8 火曜日 Posted in デザイン, ブックレビュー | 1 Comment »
著者の津田様からご献本いただきました。ありがとうございます。 レビューを書かせていただきたいと思います。 → Amazon モバイルデザインアーカイブの本。―携帯Webコレクション [amazon.co.jp] 以前ご紹介させていただいたサイト「モバイルデザインアーカイブ」が書籍になったとのことです。 → モバイルデザインアーカイブ トップ [mobiledesignarchive.jp] → ke-tai.org ケータイサイトのデザインをジャンル別にまとめて紹介している「モバイルデザインアーカイブ」 [ke-tai.org] サイトの内容と同じように、本書はケータイサイトのキャプチャ集という形をとっています。 内容としては、ケータイサイトのキャプチャ画像数枚、およびデザインに関する論評・解説が大量に記載されています。 その数、なんと149サイトです。これだけの数のサイトに掲載許可をとるのは大変だったことと思います。お疲れ様でした。 本書の目的としては、サイトのデザイン作成を行う場合に、参考にしたいデザインのサイトを探す、といった使い方が想定されているのだと思われます。 掲載サイトは「プロモーション」「携帯・IT」などのカテゴリに分類されているのも親切です。 ケータイサイトの要件ヒアリングの際などに、この本を1冊持って行くと、お客さんのイメージを拾い上げやすいかもしれませんね。 また、私はプログラマのため、デザイン自体は作成しないのですが、ボタンやメニューなどの部品を作成するケースは多くあります。 本書を見れば部品レベルでも参考にできるデザインがピックアップできるので便利です。 欲を言えば、紹介したデザインを再現するためのHTML/CSSなどを解説してくれると非常に助かるのですが、さすがにそれは欲張りすぎかもしれないですね。 値段も1,680円と技術書などに比べると安価なのも嬉しいですね。 ケータイサイトに関わる人であれば持っていて損のない1冊だと思います。 関連: ブックレビュー: Flash Liteで作る携帯コンテンツ実践教科書 ブックレビュー: PHP×携帯サイト 実践アプリケーション集 ブックレビュー: モバイルSEO&SEM Web担当者が身につけておくべき新・100の法則。 Read more..2009/7/27 月曜日 Posted in Flash, ブックレビュー | 2 Comments »
著者の岡田さんからご献本いただきました。ありがとうございます。 早速読ませていただきましたので、レビューを書かせていただきたいと思います。 → Amazon Flash Liteで作る携帯コンテンツ実践教科書 [amazon.co.jp] 本書「Flash Liteで作る携帯コンテンツ実践教科書」は、ケータイコンテンツで使うFlashLiteの制作を、実践的な実例を交えながら紹介しているチュートリアル集的な本です。 著者は、東條 雅樹氏、岡田 昇三氏、よしだ ゆたか氏、3名の共著となっているようです。 目次は次のようになっています。 Introduction 携帯Flashの作り方の基本 Chapter 1 待ち受けスライドショーを作る~基本的なコンテンツの制作 Chapter 2 デジタル時計を作る Chapter 3 アナログ時計を作る Chapter 4 おみくじを作る Chapter 5 サウンド付きまるばつコンテンツを作る Chapter 6 携帯サイト(縦長メニュー)を作る Chapter 7 もぐらたたきゲームを作る Chapter 8 神経衰弱を作る Chapter 9 携帯コンテンツの動作のテスト Chapter 10 キャリアごとのFlashLiteの仕様 Chapter 11 制作効率化のTipsとトラブルシューティング ご覧の通りサンプルとその制作方法の説明が盛りだくさんで、理論よりも実際に作りながら学べる実線的なつくりになっています。 その分、Introductionは用意されているものの、説明は割と短めですし、Flashやケータイの基礎については、ある程度理解している人を対象としているようですので、必要に応じて他の書籍とあわせて読み進めるとよいでしょう。 おそらく「PCでFlash制作を行ったことがあるが、ケータイ用FlashLiteの勝手がわからない」という読者がメインターゲットなのではないでしょうか。 Chapter1~9の多数のサンプル解説やスクリプティング例も、もちろん有用なのですが、特に便利だなと感じたのはChapter 10以降です。 「Chapter 10 キャリアごとのFlashLiteの仕様」では、各キャリアとFlashLiteバージョンごとの仕様が一覧表となって掲載されています。 FlashLiteの仕様は、あちこちにのサイトに分散されていたり、抜けている情報があったりで、このようにまとまった情報を手に入れるのは大変です。 このように数ページに凝縮された情報を見ることができるのはうれしいですね。 次の「Chapter 11 制作効率化のTipsとトラブルシューティング」は、さらに嬉しい内容となっています。 ケータイ向けのFlashLiteをはじめて作成した場合に陥りやすいワナや、ぶつかりがちな壁、便利なTipsやコツが数ページにわたってビッシリとまとめられています。 おそらくPCからケータイに入ってきた制作者が一番知りたい情報はコレなのではないでしょうか。 共著ということもあるせいか、サンプルの解説に若干重複したような内容があるものの、実例を通してケータイ向けFlashを学びたいという方にはぴったりの本だと思います。 FlashLiteを解説した本はまだあまり数がありませんし、これは貴重な一冊となりそうです。 関連: ブックレビュー: PHP×携帯サイト 実践アプリケーション集 ブックレビュー: PHP×携帯サイト デベロッパーズバイブル ブックレビュー:携帯サイト コーディング&デザイン Read more..2009/7/6 月曜日 Posted in ブックレビュー | No Comments »
マイネット・ジャパンの平島様からご献本いただきました。ありがとうございます。 書籍が届いてから少し遅くなってしまいましたが、レビューを書かせていただきたいと思います。 → Amazon PHP×携帯サイト 実践アプリケーション集 [amazon.co.jp] 本書「PHP×携帯サイト 実践アプリケーション集」は、その名の通りすぐ使えるケータイサイト用プログラムがまるごと掲載された、CD-ROM付きのサンプルコード集です。 著者はケータイサイト作成に多くの実績がある「株式会社マイネット・ジャパン」の平島氏・伊藤氏・中本氏、3名の共著という形になっているようです。 表紙に見覚えがあるなと思った方も多いと思いますが、昨年出たmemokamiさんの「PHP×携帯サイト デベロッパーズバイブル」のシリーズ本という位置づけなのだと思います。 内容は次の通りです。 Chapter 1 PHP携帯サイトへの誘い Chapter 2 ニュースサイトRSS表示アプリケーション Chapter 3 簡易BBSアプリの開発 Chapter 4 絵文字対応BBSの開発 Chapter 5 携帯ブログの開発 Chapter 6 写メールアルバムの開発 Chapter 7 携帯電話にメールを送る Chapter 8 GPSとWebサービスのマッシュアップ Chapter 9 携帯SNSアプリの作成 冒頭にケータイサイトの基礎的なことが書いてあるものの、それはごく僅かで、基本的にはサンプルコードの掲載とその解説に特化されています。 これ1冊でケータイサイトの作成方法を理解しようという本ではなく、他の本(例えば前述のmemokamiさんの本など)とあわせて利用するとよいのではないでしょうか。 収録サンプルは豊富で、そのまま業務に使えるくらいの規模となっています。 特にメール受信のサンプルがかかれた写メールアルバムなどは、よく使う機能の割には、ネット上にもあまりサンプルが落ちていない部分のため、重宝するのではないでしょうか。 サンプルはただ羅列されているのではなく、シンプルなアプリから、徐々に高度なものを解説していくというステップバイステップ方式で書かれており、アプリケーション集という名前から想像される内容よりはずっと親切です。 コード解説の端々で細かいケータイ向けテクニックも語られており、「他社さんではこうやって作っているんだな」と、私にとっては興味深いところでした。 ケータイプログラミングの経験が無い方にとっては、実際にすぐ動くプログラムがあるというのはもちろん嬉しいことだと思いますし、すでにケータイ開発の経験がある方にとっても、他社のノウハウが見え、参考にできる資産が豊富にあるというのは重要なことだと思います。 たった2800円でこれだけのものが手に入るというのですから、これは買いの一冊と考えて間違いないのではないでしょうか。 関連: ブックレビュー: PHP×携帯サイト デベロッパーズバイブル ブックレビュー:携帯サイト コーディング&デザイン ブックレビュー:携帯サイト制作 - WEBデザインの新しいルール Read more..2009/3/27 金曜日 Posted in ブックレビュー | 1 Comment »
本屋でモバイルSEOに関する本を見つけましたので買ってみました。 新発売の本というわけではありませんが、せっかくですのでレビューを書いてみたいと思います。 → Amazon モバイルSEO&SEM Web担当者が身につけておくべき新・100の法則。 [amazon.co.jp] 本書は近年重要度が増しているモバイルSEO/SEMについて解説した本です。 以前にレビューを書いた「モバイルユーザビリティ・デザイン Web制作者が身につけておくべき新・100の法則。」と同じシリーズとなっています。 PC向けのSEO本は多数出ていますが、ケータイ向けは1~2冊程度しかありませんでしたので、モバイルSEOの技術を学びたい人にとっては貴重な一冊になると思います。 他の「新・100の法則」と同じように、次の目次のように大きな分類に分けて、一つ一つのテクニックを紹介していく形になっています。 第1章 モバイルSEO/SEMをはじめる前に理解する法則 第2章 モバイルSEO/SEMの基本の法則 第3章 アクセスを集めるキーワードを選ぶ法則 第4章 クローラーに対応したサイトをつくる法則 第5章 コンバージョンにつながるランディングページの法則 第6章 動的サイトの運用時に注意すべき法則 第7章 モバイルリスティング広告で利益を生む法則 第8章 SEO/SEMの効果を測定する法則 第9章 はじめての訪問者をお得意様にする法則 SEO本には、知っているようなことばかり書いてあったり、自社の技術を秘密にしたいのか、ぼかした書き方で具体的なテクニックは隠されていたりすることが良くありますが、この本はそういった点もなく、なかなか実践的な作りになっています。 SEOの定義から、モバイル検索業界の動向といった基礎的な部分の説明からしっかり説明してありますし、キーワードの選び方や具体的なサイトの作り方の説明、導入後の効果測定からアフターケアまで幅広く解説してあります。 これを読めば実際にどのような分析・対策を行っていけばというのが順を追ってわかりますので、担当者にとっては良い指針となると思います。 モバイルに関わらずSEO業界は移り変わりが激しいため、掲載されているテクニックがいつまで有効かはわからないという面はありますが、まあそれはしょうがないでしょう。 また後半の方には若干「これSEOと関係ないんじゃないの?」と思ってしまうような記述もありますが、それはそれで役に立つ情報もあるため、これもまあいいんじゃないかという感じです。 結論としては、SEO完全初心者の方にも、PCのSEOは知っているがモバイルSEOをやることになったという方にも、幅広く役立つ良本だと思います。 昨年の9月発売と、既に最新といえる内容ではなくなってきているかもしれませんが、さすがにまだまだ現役です。 賞味期限が切れきってしまう前にお早めにどうぞ。 関連: ブックレビュー: iPhone Web Style ブックレビュー:携帯サイト コーディング&デザイン ブックレビュー:携帯サイト制作 - WEBデザインの新しいルール Read more..