2009/3/2 月曜日 Posted in ブックレビュー | No Comments »
著者の川畑さんからご献本いただきました。 ありがとうございます。早速レビューを書かせていただきます。 → Amaozon iPhone Web Style 「iPhone Web Style」は、iPhone用のWebサイトの構築について解説された本です。 今までもiPhoneアプリ開発などの本は幾つかありましたが、Webに特化した内容で一冊まるまる書かれた本はこれが初ではないでしょうか。 著者はiPhoneに特化した会社「株式会社FEYNMAN」の正健太朗氏/川畑佑介氏です。 目次は次のようになっています。 Chapter.1 iPhoneサイト制作の必須知識 Chapter.2 iPhoneサイトにおけるCSS Chapter.3 iPhoneサイトのデザインパターンを学ぶ Chapter.4 iPhoneの特性を生かした機能を活用 Chapter.5 iPhoneサイトにおける動画再生 Chapter.6 ライブラリを利用して素早くiPhoneに最適化 Chapter.7 デバッグ方法 Appendix(1) DashcodeでのWebサイト制作 Appendix(2) iPhone用サイトの実例 Appendix(3) Appleサイトでの登録作業 Chapter.1は序章として、iPhoneやそのブラウザに関する基本的な説明となっています。 Chapter.2から踏み込んだ内容になってきており、iPhone独自のCSSや、それを使ったアニメーションなどについて解説されています。 こういった部分は今まで日本語のまとまった資料があまりなかった部分ですので、プロパティ一覧などリファレンス的にまとめられているのは非常に嬉しいですね。 Chapter.3は、iPhone向けサイトの設計についてです。 iPhone向けサイトは、大きく分けて幾つかのパターンにわけることができるようで(本書では王道パターンと呼ばれています)、それぞれのサンプルHTMLが掲載されています。 こちらもサイトを新設するときのベースとして利用することができるため、とても便利だと思いました。 Chapter.4ではiPhoneから電話をかけるなどの、iPhone独自の機能について、Chapter.5では動画再生について解説されています。 iPhone向けサイトを作成する際には、「iUi」や「Universal iPhone UI Kit」といったライブラリを使うことがよくあるのですが、こちらについてはChapter.6で触れられています。 設置方法から実際に使い方・サンプルコードまで掲載されていますので、誰にでもすぐつかることができると思います。 Chapter.7以降では、シミュレータを使ったデバッグ方法や、Dashcodeを使った開発方法などが掲載されています。 最初Chapter.1を見たときには、ブラウザの操作方法などすごく基本的な内容から書かれているため、この調子でずっと続くのかなと、やや不安に思ったりしたのですが全然違い、全体として見るともうこれ以上書くことないだろうというくらい、iPhone用のWeb開発について網羅された、かなり濃い本でした。 特に良いなと感じた点は、テンプレートやライブラリを利用し楽してサイトを作りたい人、詳細仕様を抑えてかっちりしたサイトを作成したい人、両方の視点を持って書かれていることです。 またPCサイトやケータイサイトからの、コンテンツ流用テクニック例などにも触れられており、実際の業務でもすぐ使えそうなところも良いですね。 ということで、初心者から経験者の方まで、iPhoneサイト開発を行おうと考えている方は買って損の無い一冊だと思います。 関連: ブックレビュー: モバイルユーザビリティ・デザイン ブックレビュー:携帯サイト コーディング&デザイン ブックレビュー: PHP×携帯サイト デベロッパーズバイブル Read more..2009/1/23 金曜日 Posted in ブックレビュー | 3 Comments »
idea*ideaさんのプレゼント [ideaxidea.com] で戴きました。ありがとうございます。 頂いたのは少し前だったのですが、本業が忙しくなかなか読む暇が取れませんでした。 少し遅くなりましたが、ようやく読み終わりましたのでレビューを書きたいと思います。 → Amazon モバイルユーザビリティ・デザイン Web制作者が身につけておくべき新・100の法則。 [amazon.co.jp] 本書「モバイルユーザビリティ・デザイン Web制作者が身につけておくべき 新・100の法則」は、そのタイトルの通り携帯サイトのユーザビリティについて100個の例を挙げ解説した本です。 ケータイのユーザビリティに絞って書かれた本は、おそらくこれが初ではないでしょうか。 著者は個人ではなく、mod_ktaiでおなじみの株式会社ゆめみさんです。 目次は次の通りです。 第1章 ケータイサイトを作る前にやるべき法則 第2章 基本構造とレイアウトの法則 第3章 視覚的にアピールするデザインの法則 第4章 ユーザーをサイトに引き込むための法則 第5章 ユーザーに快適さを感じさせるための法則 第6章 モバイルSEO対策の基本法則 第7章 Flash/iPhone対応サイトの法則 第8章 ユーザーを放さない会員制サイトの法則 大きく8章に分けられており、合わせて100のノウハウがまとめられています。 タイトルには「ユーザビリティ」とついていますが、扱っている内容はそれだけにとどまらず、端末スペックやタグなどの技術的な内容から、ソフトキーなどのケータイ独自の機能の説明、ユーザをひきつけるためのデザインについてや、メルマガをまく時間帯といった運営レベルのことについてまで、非常に幅広く書かれています。 ケータイ向けならではの様々なテクニックが、ジャンルごとに数多く、かつコンパクトにまとめられており、PCサイトしか作ったことの無い人にとっては、ケータイサイトというものを知る上で非常に有用だと思います。 個人的にちょっと残念だったところはSEOの部分が4項目と寂しいことです。 書きづらいところだとは思いますが、みんな気になる部分ですのでもう少しがんばって欲しかったなと思います。 中には読む人が読むとあたりまえのことではないかということも書いてありますが、基本をしっかり押さえてあるともいえます。 ケータイサイト初心者の方には、手早くノウハウを身につけるための手段として、ある程度ケータイサイトに精通している方は、リリース前のチェックシート代わりに使うと良いかもしれません。 性格上これ一冊でケータイサイトが作れるようになるという本ではありませんが、他の書籍と組み合わせて使うことで、よりよいサイト構築に繋げることができる手元に置いておいて損のない一冊だと思います。 関連: ブックレビュー:携帯サイト コーディング&デザイン ブックレビュー: PHP×携帯サイト デベロッパーズバイブル ブックレビュー:携帯サイト制作 - WEBデザインの新しいルール Read more..2008/12/26 金曜日 Posted in ブックレビュー | No Comments »
なんとあの「携帯ホームページを作ろう! - ちょっと詳しいモバイルサイトの作り方」の管理人でもあるshibaさんから、ご献本をいただきました。 これはうれしいです。ありがとうございます!! というわけで、まだ届いたばかりで細部までは見ることができていないのですが、読んだ範囲で早速レビューを書きたいと思います。 → Amazon 携帯サイト コーディング&デザイン (Amazonでは本日12/26から発売とのことです) 携帯サイト コーディング&デザインというタイトルなのですが、HTMLに関する説明だけではなく、ケータイ業界の話からPHPのサンプルプログラムまで幅広く解説している本です。 目次は次のようになっています。 Chapter 1 独自に進化する携帯サイトの世界 Chapter 2 携帯サイトはPCサイトと何が違うのか Chapter 3 汎用的な携帯サイトの作り方 Chapter 4 3キャリア対応携帯サイトの制作ノウハウ Chapter 5 携帯サイトのユーザビリティ Appendix (PHPのサンプル) Reference (HTMLタグとCSSの解説) memokamiさんの本が技術に特化したストイックな作りなのに対し、これだけでケータイサイトの構築が行えるといった作りの一冊になっていると思います。 また、全体の方向性としては、3キャリアの仕様をバラバラに解説するのではなく、1つのHTMLで汎用性のあるHTMLを作成するためにはどうしたらよいか、という視点で書かれているようです。 特にわかりやすいなと感じた部分は、実際のサイトで使われているようなHTMLを、ヘッダ部からフッタまでサンプルとして掲載し、各部分を解説しているところです。 これであれば未経験者の方でも、ケータイサイトがどのようなつくりになっているかが一目瞭然ですね。 ケータイサイト構築でひっかかりやすいCSSの部分についても、多くのサンプルをもとに詳しく解説されており、かなり親切なつくりになっています。 HTMLの技術的な部分のみならず、ケータイサイトの独自の見やすさやユーザビリティについても触れられているところもポイントが高いです。 PCサイトとは違い、このあたりは独自のノウハウが必要になる部分ですので、参考になるのではないでしょうか。 ちょっと気になったのは、PHPのサンプルのあたりです。 こちらの部分はあまりページ数もさかれておらず、バージョンなど動作する環境などについても言及がありません。 また、SSIで絵文字変換を行う方法が書かれているのですが、これでは1ページ内にある全ての絵文字の分だけプロセスが生成されることになり、動作速度や負荷などの面から考えてもちょっと現実的ではない気がします。 本筋とはあまり関係ない部分とはいえ、少しだけ残念なところです。 しかしながら他の巻末部分付録に関しては、HTMLの詳細なタグリファレンスやCSSの対応表など、かなり実用度の高いものになっています。 通常この部分はおまけ程度のことが多いですが、かなり力をいれて作られていると感じました。 タイトルだけ見るとデザイナ向けのようにみえますが、プログラマからサイト運営者の方まで、幅広く使うことのできるすばらしい本だと思います。 お値段も2580円+税と標準的な価格ですし、これは間違いなく買いの一冊だと言えるでしょう。 関連: ブックレビュー: PHP×携帯サイト デベロッパーズバイブル ブックレビュー:「ケータイ白書2009」 - モバイルビジネスの今がわかる一冊 ブックレビュー:携帯サイト制作 - WEBデザインの新しいルール Read more..2008/12/19 金曜日 Posted in ブックレビュー | No Comments »
「ケータイ白書」の2009年版が出ましたのでレビューを書きたいと思います。 → Amazon ケータイ白書 2009 (CDROM付) [amazon.co.jp] 「ケータイ白書」は2005年から、1年に1回発売されている本です。 毎年のケータイ業界の動向を、様々な角度から分析し、豊富なグラフや図表とともにまとめてあります。 ケータイサイトを運営している方はマーケティング面での分析やサイトの方向性の決定に、営業の方はケータイサイト提案のプレゼン資料として活用できます。 (CD-ROMも同梱されているため、資料への転載も容易です) また、デコメやGPSなどの機能ごとの普及率・利用率などの情報もあり、技術者の方にもコンテンツ制作時の指針として役に立つと思います。 巻末付録には、国内で販売された675機種のスペック表も掲載されています。 章構成としては、 第1部 個人利用動向 第2部 企業利用動向 第3部 ビジネス動向 第4部 通信事業者動向 第5部 端末・技術動向 第6部 社会動向 第7部 海外動向 のようになっており、各利用層ごとに動向が分析され、ケータイ業界の今がわかる作りになっています。 ※詳細な目次はこちらにあります。 → impress Direct ケータイ白書2009 [direct.ips.co.jp] 今年の目玉としては、ケータイの通信速度がまとめてあることで、日本のケータイの平均スピードは「302kbps」とのことでした。 こちらの計測サイトを利用したデータのようです。 → impress R&D 携帯電話のダウンロード速度を計測する「モバイルスピード調査」開始 [www.impressrd.jp] また、紙面に掲載できなかった全端末の速度情報PDFは、こちらから申請することで取得できるようです。 → リサーチForum モバイルスピード調査 端末別データをご提供 [r.impressrd.jp] このように持っていて損のない一冊ではあるのですが、唯一問題となるのは価格です。 なんと「税込7,140円」と、かなりのお値段となっています。 他の技術書2冊分以上なので、ちょっと考えてしまうところだと思うのですが、お仕事としてケータイをやっている方であれば十分に元が取れると思います。 モバイル業界で働いている方はぜひ購入してみてはいかがでしょうか。 関連: ブックレビュー:携帯サイト制作 - WEBデザインの新しいルール ブックレビュー: PHP×携帯サイト デベロッパーズバイブル ブックレビュー: 勝手サイト - 先駆者が明かすケータイビジネスの新機軸 Read more..2008/12/8 月曜日 Posted in ブックレビュー | 1 Comment »
本屋で新しいケータイ本を見つけましたのでレビューを書いてみたいと思います。 → Amazon 携帯サイト制作 WEBデザインの新しいルール [amazon.co.jp] 本書はケータイサイトのデザインの部分を解説した本です。 今までにもサイト構築やタグ解説などの技術関係メインのものはあったのですが、デザイン部分だけにフォーカスした書籍はこれが初ではないでしょうか。 著者は個人ではなく、ファーストビットさんというケータイサイトの作成を数多く行っている企業のようです。 目次は次の通りです。 Chapter 01 携帯サイトの世界 Chapter 02 携帯サイト向けxhtmlを学ぶ Chapter 03 携帯コンテンツを作る Chapter 04 キャリアや端末ごとにデザインを出し分ける Chapter 05 ワンランク上のプロ技 - デザイン編 - Chapter 06 ワンランク上のプロ技 - コンテンツ制作編 - 本書の流れとしては、まず各キャリアごとのXHTMLや絵文字などの基礎について触れ、その後実践的なテクニックを紹介していくという形になっています。 いわゆる古いCHTMLに関する記述はほとんどなく、最近の機種をターゲットとして、テーブルタグなんかも普通に使いつつXHTMLを解説するという、最近の開発に則した作りになっています。 今まで、実際にすぐ使えるようなデザインがまとめられた書籍はなかったため、デザイナーの方ではじめてケータイサイトを作る方などにはよい足がかりとなると思います。 デザインの実例は、HTMLと画像の両方で表示されており、イメージがつかみやすいです。 ただ逆を言うと、画像が大きく文章は少なめで、中身はやや薄い印象をうけてしまうかもしれません。 巻末資料に関してもかなりのページ数を割いてありますが、カラーチャート表などはさすがに不要かと思います。 ※「ケータイではこの組み合わせを使うといいよ」的なことが書いてあれば別かもしれませんが、そういうわけでもないようです。 書籍の序盤では用語の解説などもあり、全体的に初心者を意識して書かれているようですが、全くの初心者には難しいかもしれません。 例えば、CSSに関する部分ですが、この本だけを見てドコモのCSSを一発で書ける人がいるのでしょうか。 むしろある程度の知識を持った人向けにして、PCとの対比の形で書いたほうがよかったのではと思います。 また、できればキャリアによる見え方の違いなどにも触れて欲しいなと感じました。 ただ、デコメアニメやきせかえツールなど、他書が踏み込んでいない部分にまで触れているのはありがたいです。 これらに関しては、今までまとまった情報がなかったため、非常にためになります。 色々と不満点もあるものの、ケータイサイトデザインの参考書としては、今までに無い内容のものですし、買いの一冊だと思います。 ケータイサイトを作ったことのないデザイナーや、プログラムだけではなくデザインまでやらされてしまうプログラマは、買っても元が取れる内容だと思います。 関連: ブックレビュー: PHP×携帯サイト デベロッパーズバイブル ブックレビュー: WEB+DB PRESS Vol45 ブックレビュー: 勝手サイト - ... Read more..